竹ってどんな植物?
☆竹って実際、何だろう?
竹はイネ科タケ亜科に分類されます。一度成長すると太くならないという草本の特徴と、茎が木質化するという木本の特徴を併せ持っています。竹は発芽してから長い年月、地下茎によって繁殖を続けます。しかし、ある一定の時期に達すると、花を咲かせ、種子を実らせて一生を終えます。そのスパンは種類によって異なりますが、数十年から100年以上と非常に長い、特殊な植物です。
☆竹・笹・バンブーは似ているけれど違うんだよ!
竹と笹の違いは成長していくにつれて皮が取れていくかどうかで決まります。皮が取れていく方が竹で、皮が取れていかない方が笹。“それに対し、バンブーは地下茎で繁殖せず株として繁殖するものをいいます。バンブーは主に熱帯地方に生息しています。
☆竹の種類はたくさんある!
日本には約230種の竹があり、世界には1200種もの竹があるらしい。その種を認定するには花を見なければならないのだけど、開花周期が数十年と非常に長いため、正確な数は本当はあやふやなんです。
さて、色々な竹をみてみましょう!(取材協力:京都大学フィールド科学研究所)
・モウソウチク
あなたの近所に生えている竹の大部分はこのモウソウチク。構造材や内装材としても使いますが、細かい工芸品などには向いていません。
花の咲く周期は60年です。
・マダケ
竹工芸に使われます。
モウソウチクが混在すると負けてしまいます。
花の咲く周期は120年です。
・ハチク
縦割りがしやすいため、茶せん作りや、竹箒に使われます。タケノコは美味で、雪の中でもよく育ちますが、雪圧でよく倒れます。
・クロチク
棹の色が黒い竹です。春は緑で、だんだん黒くなり、伐採しても黒いままなので色を生かした竹工芸に使われます。三年余りで退色して壊死します。
・亀甲竹
京銘竹の中のひとつで、これは孟宗竹の突然変異としてできたものです。奇形として出てきた亀甲竹だけ残して育てるとその遺伝子をもつ亀甲竹ができます。
・カンチク
紫の竹でその突然変異がチゴカンチクと呼ばれる赤の竹。赤い竹はこのチゴカンチクのみ。油抜きをすると薄い緑になるそうです。
・ヤダケ
ヤダケは名の通り矢に使われていた。僧兵がいた寺の近くにはヤダケがよく生えているそうです。ヤダケの奇形がラッキョウダケ。